ひと旅を終えた夜、早々に眠りについた。
数年前からことあるたびにオーロラを見てみたいという想いがあり、 その時はてっきりアラスカやカナダに行くものだとばかり思っていたけれど、 ヨーロッパ圏でも スカンジナビア北部や、 アイスランドは首都レイキャビークなどで オーロラを見ることができると知ったのは、 この旅の数日前のことだった。 毎晩の空には星が輝く隙間もない暗雲の天井を見あげては、 今夜も見れないなと、布団に潜りこんでいた。 真夜中の3時半、 この晩は時差ぼけの浅い眠りか、 何となく気にかけていたオーロラの存在か、 偶然に目を覚ますと、 妻が窓越しでほぼ真上の夜空を見上げている。 あれってオーロラかなー?? 手のひらくらいの雲のすきまで、 もやもやとした黄緑色のうごめく気体。 最初、それほどはっきりしないもやもやを、 二人してどうだろうかという面持ちで見ていたが、 数十秒ほどして、流れて行く雲の中に隠れていってしまった。 まさか、、、やっぱりそうだろう。 さっきの光はオーロラだったはず。。 少し遅めの朝食をとりながら、 なんとも曖昧なオーロラ観測だったが、 深夜のことを思い出しては、 しかし、オーロラと信じておきたいのだった。 撮ってはいないが、この空のなかにオーロラがいた。 10分ごとに20mほどの噴出を見せるストロックル間欠泉 大陸が生まれる場所 東にユーラシアプレートと 西に北米プレートを分ける地球の割れ目であるギャオだが、 その壮大な光景はほとんどが雪の中だった。 これには、夏期に訪れたいものだ。 真っ白な山の上で 一線だけの景色をみた。 夢のような幻のような数日間。 レイキャビークへ帰還し、 漁港で軽い食事とコーヒを飲んだ。 旅は最後の夜へとむかう。 レイキャビークからはなれていく。 空港近くの宿へ向かう途中で、 一度も触れなかったアイスランドの温泉でも見ておこうと、 ブルーラグーンに立ち寄った。 せっかくの機会だったが、 小雨の夕方のあまり時間がないなか、 家族三人で世界最大の温泉とはいえ、各種サービスに二万円以上を支払うことにためらい、 この旅のシチュエーションからマッチしないなあとかかんとか考えながら、 一目拝んで、予約した宿へと彷徨った。。 きっと、 夏期だとこんな思い出ではなかったであろう。 真冬に来て、 アイスランドのイメージというままの姿を、 ほんの少しだが感じられた気がしている。 次に来る時も真冬だ。 もっと時間をかけて、 まだまだ先へと進みたいものだ。 島の最東のフィヨルドを最後の景色にして。 日本から遥か彼方と思っていたアイスランドという国。 感覚的に氷の国、森林限界の世界とそう思ってきたが、 日本以上の火山島であり、 地熱発電を利用した温水がパイプラインで、 施設や各家庭に供給され、 極北の厳しい氷の世界とは別に、どこかしらの豊かさも感じてきた。 南国の楽園とは違うが、 もしかすると、 極北の楽園というのは本当だったかもしれない。 氷の国に抱かれて魅せられて、 あの景色が目に焼き付いてはがれない。 記憶がいつもそばにいる。 #
by factorycamp
| 2016-03-02 14:06
| 雑記
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